クールダウンを

津野町の一件が表沙汰になって以来、関係者間では「混乱」が続いているが、少しばかり落ち着いてきたような感じは受ける。


ネット上では、反対サイトができ、署名なるものを集め始めている。


だがちょっと待ってほしい。(c)朝○新聞


○この運動の目的はなに?

    1. 津野町に核廃棄物処理施設を作らせないためだけ?
    2. 津野町に別の方法で町おこしを?
    3. 廃棄物処理施設そのものを作らせない?
    4. 原発なくせ?


問題は、核廃棄物処理施設を作らせないことだけではない。また、誘致を押しとどめて終わりでもない。地域を自力で繁栄させることである。外の人間は、何もないのがいいというが、地元住民にしてみればそうではない。そうでなければ、「過疎」は起こらないであろう。随所で言われるように「意外と外の人間が良さを知っている」が、それはなかなか地元住民には伝わりにくいものである。さらに、外部から「ああしろ」「こうしろ」といっても、なかなか動かない。


ところが、内部で言い出したことは意外とすんなり事が運ぶのである。


「事を動かす力」を持つためには、ある程度大きな力が必要である。その力を持つためには、実は地元住民を取り込んだほうが早い。自主的に動かせるためには「危機意識」を持たせることである。自力で「危機意識」を持ち、自主的に動くのを待ったほうがいいようには思うが、それを少しでも早めるために「誘導」することはできるであろう。


ではどうすればいいかといえば、結局は「地域を自力で繁栄させること」を一緒に考えていくことであり、単に原発について調べて「危険だ」などと煽り立てても現実味がないので身近に感じられず、最悪「変なそっち系の運動家」と見られかねないのである。調べるなら、町のことについても調べて、一緒に「町のあり方や未来」について考えていく必要があるのではないか。もちろん、原発や核廃棄物についても正しい知識を持つことも重要であるが。


どうか、ここで一度冷静に「運動の目的」について見直していただきたい。