津野町について

ここで一つ、津野町についてまとめてみる。
今年の3月まで(1年間)梼原に住んでいたため、内容が旧東津野村に偏り気味であるが、そこはご容赦いただきたい。


津野町は、平成17年2月に旧葉山村(町東部)と旧東津野村(町西部)が合併してできた町である。


津野町の位置津野町と周辺地域との位置関係
地図を作る!白地図を利用)
東は須崎市、西は梼原町、南は中土佐町四万十町、北は佐川町越知町仁淀川町愛媛県久万高原町、に隣接。北部は四国カルストが広がり、町の90%以上が山地。


○気候
夏はそこそこ暑いが、冬には雪が降る(主に旧東津野村(町西部))ので、車のタイヤはスタッドレス。布施ヶ坂付近では霧が多く発生するため、お茶の栽培が盛んである。津野町船戸付近は、有数の豪雨地帯。


○人口
(出典:高知県津野町<津野町の概要>

人口グラフ 2006/08/01


地場産業
(出典:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiikisaisei/dai3nintei/116toke.pdf
農業(お茶、ナス、みょうがなど)、林業が中心。ここで生産されているお茶(津野山茶)は、六本木ヒルズのTORAYA CAFEで販売されていたことがある。また、ペットボトルでも販売中。


○津野山文化
四万十川流域振興室 -ガイド・くらし・文化と歴史より引用。

四万十川の源流域である津野山地域(檮原町津野町の西部(旧東津野村))は、延喜13年(913年)、京より津野経高が入国し津野庄を築いて以来、慶長5年(1600年)津野城主親忠死没に至るまでの約700年間津野氏の所領となり、神楽を始めとする信仰文化や、厳しい山里の暮らしを支える農耕文化や生活文化など、さまざまな山の文化が生まれました。
 地域には、国の重要無形民俗文化財の指定を受けた津野山神楽を始め、花取踊り、回り舞台での農村歌舞伎などの民俗芸能が今なお伝承されています。また、戦国時代からある茶堂や、茅葺きの里、幕末の志士坂本龍馬や吉村虎太郎らが脱藩していった維新の道、先人たちが営々と築き上げてきた千枚田など、数多くの史跡や民俗文化財、自然文化遺産が残されています。

○観光など
(参考:高知県津野町<観光情報>


四国カルスト天狗高原
日本三大カルストの一つ。標高およそ1400m。石灰岩がごろごろしているが、草原が広がっているのでさほど殺風景ではない。晴れた日の景色は最高である。眼下には、梼原の集落が見える。梼原町が建てた電力発電用の風車は、意外と景色にとけ込んでおり、微妙な風情を醸し出している。春から秋にかけて、高知県側では赤牛、愛媛県側では黒牛が放牧されている。年間通して強い風が吹いているので、夏場でも肌寒く感じる時がある。冬は雪で閉ざされる。


○宮谷の大わらじ
葉山村・東津野村合併協議会だより(2004.2)より引用。

旧東津野村宮谷地区に古くから伝わる、魔除けの大わらじのことです。この大わらじは、長さ約2メートル、巾約1.5メートル、重さ約200キログラムで全体の約半分までしか作りませんが、これで完成です。理由は、“この地区にはこんなに大きなわらじ(金剛草履)を履く者がいるぞ。まだ途中までしか出来ていないが、出来上がったわらじを履く者の大きさはいかばかりか”という意味があります。

この大わらじは信仰の上では魔除けとされ、外部から侵入してくるもの全てに対する威圧のシンボルとして古くから伝えられてきました。それと同時に地区内の人々には団結を促し、外に向けては地区の団結をアピールする存在であったと思われます。(関連:宮谷のホームページ

四万十川源流点
旧東津野村船戸にあるせいらんの里から不入山に入り30分ほど歩いたところにある。支流の梼原川と地図で見比べてみると、あまり変わらないように見えるが、こちらのほうが少しだけ長かったらしい。
ちなみに、せいらんの里では宿泊ができる。(四万十源流センターせいらんの里


○森の巣箱
旧葉山村床鍋にある、廃校を利用した交流施設。地元の人々が主体となって運営されている。宿泊の他に、食料品や日用品、とれたて野菜の販売を行っており、温泉一歩手前の冷泉や簡単な食堂があるので、地元の人々の憩いの場となっている。毎年6月には「ほたる祭り」が開催されており、町内外からたくさんの人が集まる。また、ここで結婚式を挙げたカップルもいる。(参考:森の巣箱
(関連:http://www.macfarm.co.jp/art/you_farm/index.html


○津野山古式神
高知県津野町<観光情報〜文化・歴史〜>より引用。

津野山古式神楽は、延喜13年(西暦913年)藤原経高が京より津野山郷に来国したときに、神話を劇化したものを神楽として伝えたことが始まりとされている。『宮入り』から『四天の舞』まで全部で17の舞があり すべての舞を舞い納めるには8時間ほどもかかる。秋祭りに氏子が五穀豊穣、無病息災を祈願して神社へ奉納するがその他、氏子が願ほどきに奉納することもある。

昭和55年に、梼原町の津野山神楽とともに、「土佐の神楽」として国の重要無形民俗文化財指定された。「津野山神楽」と「津野山古式神楽」は舞などが少々違うため、区別される。さらに、津野山古式神楽は門外不出とされ、基本的に町外(村外?)で舞うことはない。


○高野の回り舞台
高知県津野町<観光情報〜文化・歴史〜>より引用。

高野地区にある「鍋蓋上廻し式」の舞台で、明治6年8月の建築。この方式では、残存する舞台の中で日本唯一とされ、昭和52年に、国の重要有形民俗文化財の指定を受けました。現在は、高野地区住民の手により4年に1回、農村歌舞伎が上演されます。

前回上演日:平成15年10月17日(金)

○グルメ
私見


○道の駅布施ヶ坂

  • アイス:なぜかのびる(シャーベットはのびないが)。季節限定アイスがでる時がある。春限定のさくらアイスはオススメ。
  • 山賊:向かって左側の1軒目の方。おでん、天ぷら、串焼きなどが食べられる。どれもこれもボリューム満点でしかも安い。お店の中にちょっとした食堂がある。天気がよい日には、店先の椅子に座って食べるのがオツ。基本的にどれもオススメだが、アメゴの塩焼き、鶏の山賊焼き、イモの天ぷら、おでん(具がとにかくでかい)は特にオススメ。(詳しくはこちら→“山賊”@道の駅布施ヶ坂(津野町)

○その他

  • You Farmのソフトクリーム(You Farmのホームページ:オーナーが飼っている牛の牛乳をそのままソフトクリームに。うまい、うますぎる。オススメ。プラス20円?で、お茶などのトッピングをしてくれる。定休日は火曜日その他。場所は、津野町役場西庁舎(旧東津野村役場)をすぎて、国道439号四万十町(旧大正町)方面へ曲がるあたりの近く。国道197号沿いで、ログハウス風のお店がぽつんとあるのでわかりやすい(と思う)。

さらっと流した程度であるが、参考までに。

クールダウンを

津野町の一件が表沙汰になって以来、関係者間では「混乱」が続いているが、少しばかり落ち着いてきたような感じは受ける。


ネット上では、反対サイトができ、署名なるものを集め始めている。


だがちょっと待ってほしい。(c)朝○新聞


○この運動の目的はなに?

    1. 津野町に核廃棄物処理施設を作らせないためだけ?
    2. 津野町に別の方法で町おこしを?
    3. 廃棄物処理施設そのものを作らせない?
    4. 原発なくせ?


問題は、核廃棄物処理施設を作らせないことだけではない。また、誘致を押しとどめて終わりでもない。地域を自力で繁栄させることである。外の人間は、何もないのがいいというが、地元住民にしてみればそうではない。そうでなければ、「過疎」は起こらないであろう。随所で言われるように「意外と外の人間が良さを知っている」が、それはなかなか地元住民には伝わりにくいものである。さらに、外部から「ああしろ」「こうしろ」といっても、なかなか動かない。


ところが、内部で言い出したことは意外とすんなり事が運ぶのである。


「事を動かす力」を持つためには、ある程度大きな力が必要である。その力を持つためには、実は地元住民を取り込んだほうが早い。自主的に動かせるためには「危機意識」を持たせることである。自力で「危機意識」を持ち、自主的に動くのを待ったほうがいいようには思うが、それを少しでも早めるために「誘導」することはできるであろう。


ではどうすればいいかといえば、結局は「地域を自力で繁栄させること」を一緒に考えていくことであり、単に原発について調べて「危険だ」などと煽り立てても現実味がないので身近に感じられず、最悪「変なそっち系の運動家」と見られかねないのである。調べるなら、町のことについても調べて、一緒に「町のあり方や未来」について考えていく必要があるのではないか。もちろん、原発や核廃棄物についても正しい知識を持つことも重要であるが。


どうか、ここで一度冷静に「運動の目的」について見直していただきたい。

簡単なまとめ

昨日書いた津野町での話([News]高レベル放射性廃棄物の最終処分施設誘致)を、簡単にではあるが、流れ図にしてみた。

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2005年末 津野町議会がNUMO職員を呼んで施設の説明を受ける

2006年?月頃 一部議員や町民が六ケ所村を視察

2006年9月4日 町商工会副会長ら2人が、文献調査へ応募することを求める陳情書を約100人分の署名を添えて、津野町長・津野町議会議長あてに提出

2006年9月4日? それを知った町民有志が誘致反対を求める内容の陳情書(2件)を津野町議会議長あてに提出

2006年9月5日付高知新聞に「廃棄物処理施設誘致か?」の記事が載る

な、なんだってー!?
そんなのは反対だ!の声相次ぐ
津野町の意見箱へ投稿開始

2006年9月6日付高知新聞に記事が載る
「周辺自治体は反対表明」
「新聞で話を知った住民もいた」
「賛成陳情書には200人の署名が添付されて提出予定」

情報錯綜中 ←いまここ

2006年9月11日 原水禁原水協が合同で津野町に応募しないよう申し入れ

2006年9月12日 9:00〜 津野町西庁舎(旧東津野村役場)  処理場誘致の審議会開催

2006年9月16日 19:00〜 津野町里楽ホール 講演会「四万十源流と高レベル核廃棄物」/小出裕章

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関連リンク

(2006/09/09追記)少しばかり意見を述べてみた。

高レベル放射性廃棄物の最終処分施設誘致

こんな問題が水面下で動いていたとは。

原子力発電環境整備機構(原環機構・東京)が公募する高レベル放射性廃棄物の最終処分施設をめぐり、高岡郡津野町で候補地への応募を求める動きが出ている。4日には町民有志が町議会に陳情書を提出。これに対し、誘致反対を求める町民有志も同日、陳情書を出し、それぞれ全議員で構成する町行財政改革特別委員会(大地勝義委員長)に付託された。いずれの陳情も、12日に開かれる予定の同特別委で協議されるが、これまでに全国で正式応募した自治体はなく、大きな論議を呼びそうだ。

津野町は、前にも刑務所誘致を町議会で全会一致で採択したはいいが、どうやら失敗したという経緯がある。「四万十川源流域の町」で売っている町のやることではない。こういうことをやったら、たちまち「四万十川」ブランドは崩れ、周辺地域はおろか、高知本体への経済的ダメージが計り知れないことになってしまうことなど、ちょっと考えればわかるものを。そんなことはどうでもいいくらい、金がほしいのか?


感情的に反対といっても、強行採決されるのがオチである。町長や町議会が賛成派であること、国会議員(高知3区選出、刑務所誘致もからんでいるようだ)が動いているところをみると、知識と理論武装が不可欠であろう。


それにしても、国やNUMOはしきりに安全だと言っているが、前例もなく裏付けのデータもないことを、なぜ安全だといえるのか?

スーパーよさこい

8月26、27日と、原宿・表参道にて、原宿表参道元気祭スーパーよさこい2006が開催されていますが、今年は梼原が出場しています。せっかくなので見に行きましたが、今年の踊りは梼原らしさが出ているというのか、雰囲気がよくでていて、鳴子の音もきれいに鳴ってました。今年も踊れば良かったなぁ(´・ω・`)


某氏のサイトにて、今日(昨日)の梼原の演舞(動画)がUPされていますので、どうぞご覧ください(RealPlayerが必要です)。

梼原チーム@原宿スーパーよさこい(まぐろのあたま):http://www.makoto.ne.jp/weblog/2006/08/post_31.html

ちなみに、他に注目しているチームは、「原宿よさこい連」と「からりこYOSAKOI隊」です。


(2006/08/27追記)梼原は「審査員奨励賞」を受賞しました!

無宗教?

昨日ニュースを見てて思ったこと。


宗教については奥が深すぎるのであまりつっこむのはやめておくが、

無宗教」の追悼施設

とは、成立するものなのか?
一言で「無宗教」といっても、それには複雑な意味があるわけで(参考:無宗教)。日本に「無宗教」でいられる人ってあまりいないように思うけどなぁ・・・。